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zoom RSS 99本目 smc PENTAX ZOOM 80mm 〜 200mm F4.5 / Mレンズにあらず!

<<   作成日時 : 2015/10/30 00:32   >>

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このズームレンズはsmc PENTAX、いわゆるKレンズであります。
先にも書いておりますが、smc PENTAX−Mズームは9万円という高価格にもかかわらず(ヨドバシカメラやカメラのさくらやでは2割以上値引きをしていたと思いますが)大変よく売れた様で、現在の市場ではどこにでもある、というくらい見かけるレンズのひとつであります。

しかし、その前にデビューしていたsmc PENTAX銘のこのレンズは全く見かけず、(本当にあったのだろうか?)と疑いを持ちたくなるくらいでした。
旭光学のカタログにはちゃんとKレンズの写真が載っておりましたので、あったことは間違いないはずなのですが、とにかく出てこないのでした。
お店ではショウウインドウの他、ジャンクコーナーも探しましたし、オークションでも写真をチェックして確認してました。まぁ疲れ果てて、最近は見ておりませんでしたけれど(汗

それが、先般の新宿クラシックカメラ博でMズームのタイプ2を入手したことから、比較用としてまたチェックする様になったところ、これがあったのです。
本当かよ、と思ったくらいです。
いや、85〜210mm F3.5よりも時間がかかってしまいました。早速見て行きましょう。

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この通り、"-M "の文字はありません。
鏡胴の一部であるアルミを磨き出しにしてアクセントにしてあります。
TYPE2はエンプラになってしまい、そういうアソビは無くなっています。

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Mレンズまではこの絞り環に接する部分は金属の別部品(多分真鍮の削り出しではないかと)でした。ここにフィンガーポイントの取り付けやLENS MADE IN JAPAN の彫り込み等が行われていました。
この部品の意味は、おそらくレンズ交換の際の指掛かりだろうと思われます。手前のピントリング、奥の絞り環といずれも動いてしまう部分で有り、レンズ交換の際にどこか動かない場所を作っておく事が必要、という考えで設けられていたのだろうと推測します。摩擦力を高める為に、円周方向に抵抗を生む前後方向への筋彫り(ギザギザ)があるのはそのためであろうと。

ですが、Aレンズ以降はあっけなくこの配慮は無くなってしまっています(Mレンズでも、設計変更されているものが存在します。TYPE2がそうですし、M50mm F2のプラ鏡胴品が該当します)。
多分、絞り環が端まで行ってしまえば(開放側または最小絞り側)当然それ以上絞り環は動かないからまぁいいんじゃないの?というような割り切りをしたのではないかと。
それに、Aポジションにしてしまえば絞り環は固定されて指掛かりになるわけですから。

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組み込み式レンズフード。こちらはアルミ製です。例によって殆ど意味をなさない程度しか出てきません。
TYPE2で書いておりますが、85mm用のフードを付けても大丈夫だと思います。

正面から。
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フィルターサイズは52mm。Kレンズの標準サイズであります。
しかし、ものの見事に傷だらけですねぇ…埃の付いた汚れた布で拭いたとか?

お尻から。
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ピントが来てませんが絞り羽根は8枚です。

TYPE1(ではありませんが、比較の為の参考ということで)とTYPE2を並べてみました。
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ピントリングの太さが違うのが一目でわかります。
また、全長も違いますね。

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この通り、最短撮影距離も異なります。TYPE2の方が寄れます。
また、TYPE2にはLENS MADE IN JAPAN の文字はどこにもありません。

さて、この3本のレンズについてもう一度おさらいをしてみましょう。

1978年4月、smc PENTAX 80mm 〜 200mm F4.5 (このレンズですね)新発売。
1979年1月、smc PENTAX-M 80mm 〜 200mm F4.5 (TYPE1) 新発売。
1984年、smc PENTAX-M 80 〜 200mm F4.5 (TYPE2) 新発売
1984年、smc PENTAX-A 70 〜 210mm F4 新発売 Mレンズ終了   

こうして見ると、市場に流通しているレンズの割合が解る様な気がしますね。

さて、初代Kレンズと次のMレンズとは、私たちにははっきり言って差が解りません。
以下は自分の勝手な妄想ですので、笑ってお読み下さい。

このおかしな切り替えは、営業からの要望で名前を変えたのではないか、と推測します。
旭光学時代の基本的な命名法は、基本的にはSMC/smc PENTAX であった、と思っています。
そして、これに対して同じスペックのレンズが後から出来た場合に-Mを付けた、と。
従って、全く新規にデビューしたレンズはMタイプであってもsmc PENTAXという名前が付けられました。
この考え方に当てはまるのがsmc PENTAX 24mm F2.8、smc PENTAX 200mm F2.5 です。
ということで、このズームもその考えの下に付けられたのではないかと。

ところが、この理屈に合わない命名がされているのが標準レンズのsmc PENTAX-M 50mm F1.7、準標準レンズのsmc PENTAX-M 40mm F2.8 であります。どちらもKレンズにはなく、新規のレンズであります。
だから、本来ならsmc PENTAX 50mm F1.7、smc PENTAX 40mm F2.8 という名になってもおかしくないはずでしょう。
ところが、営業上からすると、これだと新規モデルのMEMXのインパクトが欠けてしまいます。
ライバルであったオリンパスOMシリーズよりも小型軽量であるMEMXに装着されるのは、これまた小型軽量のsmc PENTAX-M レンズシリーズですよー、という謳い文句が成り立たなくなります。
なので、全部Mレンズで統一してしまった、と。 

さて、デビューしたsmc PENTAX 80 〜 200mm F4.5については、オーソドックスな命名法に基づき、Kレンズとしてデビューさせたと思われます。
しかし、そもそもこのレンズ自体はMレンズの設計思想の下作られたものであり、前モデルのSMC PENTAX 85 〜 210mm F3.5 からみると大幅な小型軽量化を達成しています。
ということで急遽名前を変えて、Mシリーズのレンズとして売り込みにかかったのではないでしょうか。
この後直ぐに、「ズームシステムカメラ」なる意味不明なコピーと共にMV1がデビューするのですが、カタログに大々的に載せられたのはM80mm 〜 200mm F4.5(TYPE1)だったのですから。

このKレンズとMレンズの差がどこにあるのか解らないレンズとしては、このレンズの他にはsmc PENTAX REFREX 2000mm F13.5 があるだけです。
*微妙に違っているのですが殆ど解らないものとしては、smc PENTAX ZOOM 28 〜 50mm F3.5〜F4.5 があります。


このレンズ個体についてですが、値段から見ていわゆる「ジャンク」レベルでしたので、全く期待しておりませんでしたが、果たせるかな実際その通りです。
前のレンズはかなりコーティングにスジが入っていますし、よく見ると2群の貼り合わせ部分にはバルサム切れが結構な幅で起きています。
非常に残念ですが、ちょっと使用に耐えないレンズでした。ただ、コレを逃すと次、いつ入手出来るかわからないレアものでしたので、記事のために買ったと言っても良いかもしれません(汗
状態の良いMレンズとすげ替えてしまう手もありますけれど、そこまでしても多分使わないでしょうから……


レンズ構成: 12群15枚
フィルターサイズ: 52mm
絞り: 完全自動絞り F4.5 〜 F32
絞り羽根枚数: 8枚 
最短撮影距離: 1.6m
最大径 x 全長: 65 x142mm 
重量: 555g
レンズキャップ: レンズキャップK 52mm
レンズフード: 組み込み式、(望遠レンズ用フード52mm(B)KMH−RB52も使用可能?)
レンズケース: 専用ハードケース



さて、次は記念すべき100本目(実際には標準レンズのように複数あったりするので、とっくの昔に100本以上あるのですが)です。
まだ何も買っておりません、念のためw

2015/11/06 追加更新
*本文記事を少し修正し、レンズ・カメラにリンクを張りました。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。今日のレンズは、初めて見ました!ビックリポンです。外観、スペックから、M80-200/4.5(前期型typeI)かと思いました。中村文男さんの「使うペンタックス」にも記載がありません。マニア魂を見せて頂きました。引き続きよろしくお願いします!
はなはな
2015/11/05 23:36
はなはな様)
コメント有り難うございます。
はい、このレンズもまた、カタログに正式に載りながらその存在が全くと言って良いほど知られていないレンズの1本、だと思います。
実際にガンガン使われたレンズが多く、私の様なコレクターにとっては厳しいところですね。
はなはな様がブログで御紹介されている黒いA☆ 600mmも更に珍品度の高い一品だと思いますよ?
A・P(ブログ主)
2015/11/06 22:59
私もついに見つけてしまいましたヨ、このレンズ。
ジャンクコーナーにカビだらけで放置されていました。

よく行くお店なので何度も目に留まっているはずですが、何気に見ると『Mナシ』でした。
このレンズもこのままでは使えません。
なにせ、ほぼ全てのレンズにカビがありますから。

レアものとはいえ、整備するかどうか・・・迷います。
M42沼
2016/08/30 22:30
M42沼さま)
おお、ありましたか!
……ジャンクコーナーですか……。
まぁ今の御時世ではK/Mレンズは使いにくいですから二束三文になってしまう、
なのにこのレンズ、枚数が多いので手を入れると結構な費用がかかる。
それで手を入れてくれない、
ジャンク化する、
いつのまにか無くなってしまう……
という悪循環コースですねぇ。
ま、このKレンズはレアもの(ホント?)なんですよ、ちょっと気にしてね、というようなつもりで書いたのですが。
状態がわかりませんが、カビなら落ちるんではないでしょうか?でも枚数が多いのでお値段張りそうですよね。
A・P(ブログ主)
2016/08/31 22:21

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